地元球団とともに躍動と感動の商店街 兵庫県尼崎市 阪神尼崎駅前13商店街

「地元球団の商店街」のイメージでメディアに露出する「阪神尼崎駅前商店街」。

尼崎市の中心市街地は終戦直後のヤミ市、そして高度成長期に「阪神間工業地帯」の衣食を賄う街として大きな発展をとげた。尼崎市の人口も昭和40年代には56万人を数え、人口密度全国ナンバー1の街だった。現在は、産業構造の変化などの波に洗われ尼崎市の人口は46万人に減少し、その大半は阪神尼崎駅を中心とする「市・南部」で減少した。

ピーク時には、小売1000店に飲食店が数百軒にのぼった街も徐々にその活力は失われていった。それでも13の商店街・市場に現在600軒もの物販店が立地し、中核となる中央商店街は190軒に空き店舗が「0」という状態で、出店希望者が引きも切らさない状態である。

ただし、この5年間に、地元商店主が廃業し、ナショナルチェーンなどに衣替えした件数は半数近い90件に上る。

中央商店街からはずれた商店街や市場には空き店舗が急速に増加し、街に危機感が募る中、その中央商店街の中の中央三番街が、平成14年、地元球団の開幕7連勝フィーバーの際に「私設マジックボード」をアーケードからぶら下げたことから、地元球団を応援する商店街としてマスコミから大きな注目を浴びた。

ITでエコ後押し 〜下高井戸商店街振興組合〜

東京都世田谷区の下高井戸商店街振興組合では環境にやさしい買い物を抽選企画で促進しようと、「しもたかタッチ&エコ作戦」を展開中だ。その抽選用スロットとして、今回はICリーダー端末およびモニターからなる“デジタル・スロット”を採用。手持ちの世田谷線のカードを使ってゲーム感覚で抽選参加できるとあって、買い物がてらの主婦だけでなく在勤者や子供たちの人気も集め、家族連れで訪れる常連客もいるなど地域に浸透しつつある。
 
約30店舗のエコ参加店店頭では、ノーレジ袋やノー包装、ノー割り箸などを実践した買い物客に抽選補助券を進呈。これを5枚集めると、「しもたか・ステーション」に設置されたデジタル・スロットにより、抽選で特製エコバッグや商店街スタンプを進呈している。

今回採用したリーダー端末のシステムは非接触IC技術「フェリカ」対応で、昨年末の「せたまる×しもたかタッチ&クリーン大作戦」の際などに、東急電鉄の協力で実験導入してきたもの。
 
現在は世田谷線の定期券・回数券のICカードのみに対応しており、買い物客が手持ちのカードをリーダー端末にかざすとモニターのスロットが回転して、1等から3等までの結果を画面表示。カードを持っていない方には、抽選専用ICカードの貸し出しも行っている。
 
同システムの特徴は、過去の利用履歴に応じた当選確率の操作が可能な点だ。各カードはID番号で認識され、利用履歴がサーバーに蓄積される。参加回数が多いほど当選確率が優遇される仕組みとしており、環境配慮型の買い物へのインセンティブとなる。
 
さらに将来的には、他の交通系ICカードやケータイなど幅広いツールへの対応も見込まれる。これまでの実験導入イベントでは、カードをかざしての活動参加受付けや、参加謝礼のチャージ端末としても活用された。さらに各店頭にリーダー端末を設置すれば、商店街ポイントの発行や店別のクーポン発行、さらにモニターや印刷機と連動させての画像や音声活用など、多様な販促展開が可能となる。

街から店へ効率集客 〜神田駅周辺6商店街〜

東京都千代田区の神田駅周辺商店街に平成20年末、電子広告パネル「Touch!(タッチ)ビジョン」が登場して話題となっている。現在、朝8時から午前零時まで神田駅周辺地区で約30台が稼働中。街や店情報を発信して、在勤者や地元客と商店街との出会いを後押ししている。
 
同端末は、それぞれ22インチのディスプレイ画面と、画面右下のフェリカ対応リーダ・ライタからなるもの。ディスプレイ画面には神田地区の情報番組が常時放映されており、フェリカ対応のケータイがリーダ・ライタにタッチすると店情報に切り替わる仕組み。加えて、タッチしたケータイには店のクーポン券や地図なども取り込める。
 
平成20年12月6日には、同端末のお披露目デモンストレーションも実施。これに合わせて駅周辺商店街では「土日バザール」と銘打って、朝市やフリーマーケットなどを展開した。とくに6日は神田駅発着のJR東日本主催「駅からハイキング-篤姫と勤皇の志士たちの史跡を訪ねて-」も開催され、参加者約3000人にタッチビジョンをアピールする機会ともなった。
 
この「駅からハイキング」ゴール地点ともなった神田駅西口商店街には、12キロメートルのコースを回ってきた参加者らが昼前から続々と帰還。商店街事務所前では群馬県片品村協力による「ふろふき大根」も振る舞われて、商店街による心づくしの温かい大根を頬張りながら、タッチビジョンで店のクーポンを取り込む姿も多数見受けられた。

HPで菖蒲や店演出 〜堀切商店街21〜

東京都葛飾区の京成線「堀切菖蒲園駅」周辺5商店街に、平成21年6月5日-25日の堀切菖蒲祭り期間中、菖蒲の花をあしらった共通フラッグがはためいた。祭りに先駆けて地元5商店街の連合組織「堀切商店街21」では、3年ぶりに公式ホームページ「ほりきり発見伝」をリニューアル。動画も交えた開花情報や期間中の商店街や店舗セール情報などを広く発信して、約10万人もの祭り来場集客や回遊性向上に効果を上げている。
 
今回のリニューアルの特徴は、まず「商店街ニュース」メニューを新設した点だ。ブログ機能も組み込まれており、「うどんお買い上げの方に、自家製ゆかりをプレゼント中」「ホームページを見たとお申し出ください。オープン特別価格でご利用いただけます」など、“旬”情報が連日更新されている。また5商店街地区の約8割・220店を網羅する店情報については、業種別検索機能や画像拡大表示機能も追加している。
 
こうしたリニューアル効果もあり、菖蒲祭り前後には1万5,000ものアクセス数を記録。祭りに先駆けて商店街未加盟店からも5店舗ほど新規掲載申し込みがあるなど、商店街加入促進にもつながっている。店情報の掲載登録にかかる費用は、商店街単位の場合は商店街が一括で月1万円を負担。商店街未加盟など店単位の場合には、各店が月5,000円を負担する。
 
今後の課題は、商店街会員の情報リテラシー向上や意識啓蒙だ。現在のところサイトの情報更新は、地元有志等の技術協力を得てIT委員会メンバーが手づくりで実施しており、個店が自ら更新できるようになれば、こうした作業負担の削減や情報量・鮮度の向上にもつながる。加えて、「ITに親和性の高い若手商店主を商店街活動に巻き込む契機にしたい」(小高定夫・IT委員長)との期待もある。
 
「店舗数減などで個々の商店街の組織力が減退するなか、今では『堀切商店街21』は活動に欠かせない存在」(代表)。今回の菖蒲祭りでも、5商店街共通でフラッグや飲食店紹介マップ、共同セールなどを展開。これを受けて個店サイドでも、菖蒲をモチーフとした最中やサブレの商品開発、携帯ストラップ販売などが徐々に出てきた。ホームページ刷新を皮切りに、「菖蒲」や個店を効果的に演出PRして、地元客や観光客へ向けての情報発信力を強化していく。

中板橋に世代交流拠点 〜板橋区コミュニティビジネスコンテスト〜

板橋区の「平成18年度コミュニティビジネスコンテスト」で最優秀賞を受賞したビジネスプランが、このほど中板橋商店街でコミュニティカフェとしてオープンした。場所は商店街外れの空き店舗で「元気な商店街に隣接していることが出店の決め手のひとつ」(受賞者・戸澤昌道氏)。地元商店街でも「会社事務所等でなく店舗だけに商店街のにぎわいにも一役買ってくれるはず」(岡田武二郎理事長)と、若手市民起業家の新規入会を歓迎している。
 
コミュニティカフェ「はぴくす」は“育児支援と世代交流”をテーマに掲げ、店内では有機・アレルギー除去などのこだわり料理を中心に、授乳・おむつ換えコーナー、遊び場・交流スペースなど市民交流の“仕掛け”が盛りだくさん。商店街に子連れ等で入れる喫茶店がなかったことから、小さな子供連れの主婦やシニア層にも好評だ。
 
同コンテストは地域密着型ビジネスの振興を目的に、昨年度は「起業プラン部門」「空き店舗活用部門」の2部門でビジネスプランを募集。

「はぴくす」以外に、医・食・美容等の会員制サービス、小学校のネットワークを活用したリサイクル、空き店舗での街の情報受発信拠点等のビジネスプランが優秀賞や審査員奨励賞を受賞。受賞者には賞金(最優秀賞では20万円)のほか、起業へ向けての専門家派遣サポートや広報宣伝支援等が区や区商連より提供されている。

業績が低迷している組合員に「後は個店の問題」と活性化の切り札を一任している。

買い物来訪先としての商店街を見限ってしまったお客を景観整備などのハード事業やイベントなどでもう一度来街させる=街レベルでの集客が組合の仕事、来街したお客に買ってもらうのは個店の役割(すなわち、活性化の成否、最後の鍵は個店にある)、という考え方ですが、さて、百歩譲って思惑通りに集客に成功したとして、それらの来街客が来街目的=買い物目的を達成するお店は品揃えその他ちゃんと整備されていますか?
 
低迷し活性化が必要な個店の経営者・組合員に、成熟したお客のニーズに対応した「店づくり」を一任・期待するのはあまりにも虫が良すぎるというものです。
 
そもそも街区に立地しているたいていの店舗の経営技術は高度成長期・「見よう見まねで繁盛できた」時代からほとんど進歩していない、というのが実態でしょう。実態をもっと素直に求めるならば、来街客の目的達成を現状のままでの個店に任せることはとても出来ないはずです。
 
開店以来今日までの間で店主の皆さんが「店余り・もの余り時代」の「お客のニーズに対応できる店づくり」についての知識や技術を身につける機会があったでしょうか?
 
さらに、同業者の悪口を言わない、というのがいずこの業界にも共通するオキテだそうですが、破っちゃいましょう・・・

物販以外の集客施設を誘致すれば活性化が出来る?

もの余り・店余り時代だから物販施設での集客は難しい、だから物販以外の集客施設を誘致すれば来街者が通りにあふれ、物販業種の事業機会が増大する、という説も出てきました。他の用事で来街した人々を商店街に誘導して衝動買いを誘うというシナリオなのでしょうが、まず絶対に成功することはありません。
 
店前通行量の多少ということが立地条件のバロメーターとして有効だったのは、もの不足時代、街を歩いている人はそれぞれ全員、「欲しいもの・買いたいものがある」という古き良き時代のことです。もの余り時代は物販以外の施設やイベントなどで人を集めてもその人たちが買い物客に転化するなどとことは無い、というのが常識です。
 
衝動買いとは、街へくるまで、その商品を見るまでは全く買うつもりが無かったのにその商品を見たとたん、欲しくなって買ってしまう、ということですね。ということはその人にとってその商品がとても意味のある商品だ、ということに他なりません。このような衝動買いにつながるような品揃えを、よその集客力をあてにするような商店街で実現することはムリです。

イベント集客が売上げにつながらず、そのうち集客さえ出来なくなった、という苦い経験を持っているはずの商店街の皆さんが、喉元過ぎれば・・・、あらためて物販以外の集客施設に街の活性化・個店繁盛の期待を掛けるのはいったい何故でしょう?

活性化が必要な商店街の役員さんたちが事業のメニューを決めている。

あなたは「商店街の問題点」に関するさまざまなアンケートに、駐車場不足、空き店舗の増大、コミュニティ施設の不足などと回答したことがあるはずです。補助事業は自分たちが希望した通りのメニューになっているわけですね。
 
しかし、補助・支援事業は全て「自助努力、個店や組合の努力」を前提としたもの、アンケート調査はあくまでも「自助努力は目一杯やっている」ということが前提になっています。「自店での努力を省略して繁盛するためにはどのような施策が必要ですか」などという調査はありませんからね。
 
自助努力とはもちろん、「お客の支持を獲得するために個店レベルでやるべき一切の努力」です。この自助努力が出来ていないとせっかくの「支援・補助」が支援・補助の機能を果たせないことはいうまでもないことです。
 
本当は、個々の店舗が買い物行き先としてよみがえるためには何が必要か、ということを考え、個店の生まれ変わりを実現するために必要な支援・施策を要望すべきなのです。
 
なぜならば、中心市街地という立地で・郊外型ショッピングセンター全盛というこの時代に・個店の活性化にはそれぞれ店主が自分で取り組む、というような申し合わせによる取り組みで繁盛店に生まれ変わることは絶対に不可能だからです。

商店街のトップランナー 静岡県静岡市 静岡呉服町名店街

一店逸品運動の発祥地。地権者も巻き込んだ長期的視野に立った商店街の賑わいづくり。

静岡呉服町名店街は、JR静岡駅から北へ徒歩10分程度の距離に位置する静岡市の中心商店街の1つである。県庁・市役所などの官庁や静岡赤十字病院、市立静岡病院などの総合病院に隣接し、買い物目的外の来街者も比較的多い。江戸時代の行灯をモチーフとした街路灯や、個性的なモニュメントが多く、車道との段差も解消されており、非常に歩きやすく、そして歩いて楽しい商店街である。

昭和30年代後半からの高度成長期に静岡市の中心市街地として活況を呈し、その後も従前の賑わいを保っている元気な商店街として今日に至っている。しかしながら、近年の雇用情勢の悪化やデフレ不況による景気の低迷、加えて、小売業界の業態間・地域間競争の激化等から、商店街を取り巻く環境は一層厳しさを増してきている。また、グローバル化・IT化の進展・規制緩和・少子高齢化の進行等の経済の構造変革と暮らしを取り巻く環境の変化の中で、静岡呉服町名店街が更に発展していくためには、商業者が結束を固め、組織力を最大限に活用し、多様化する消費者ニーズに適応した魅力ある事業を展開し、本格的な高齢化時代を迎える21世紀に対処していかなければならない。

現在運行している浪漫バス、コミュニティバス、低床バスなどの静岡市が進めるオムニバスタウン構想と連携した積極的な取組みを行い、人にやさしい商店街を目指している。

(1)一店逸品運動
専門店として生き残るために、仕入れ販売するだけでなく、各店舗がそれぞれの魅力のある商品を開発することを目的に、平成5年から始めたこの取組みは、各店舗での来店客とのやりとりを通して、独自商品を開発及び販売している。現在では、各店に話題の逸品が存在し、全国的にも注目される商品も多い。このような商品を生み出すことは、ニーズを知らなければならず、来店客とのコミュニケーションが不可欠である。

この運動では、来店客のニーズに敏感に対応できる感性を身に付け、自信をもって商品説明することが重要である。また、ユニークな点としては、他店舗の商品について、色々とアイデアを出し合いながら、逸品の完成度を高めるところにある。

(2)ランドオーナー会議
商店街のイメージを維持させていくためには、商店街のコンセプトにそぐわない店舗を出店させないことが必要である。家賃を下げて、コンセプトに合わない店舗を新規出店させると、そのために商店街全体のイメージが悪くなり、結果的に来街客の減少につながる可能性が高い。店舗のオーナーである地権者にも協力してもらい、今後の商店街の方向性についての共通認識を持ってもらうことが必要である。全国チェーンの飲食店が出店することにより、商店街の諸活動が機能しないケースが全国的に多く発生している。このため、呉服町では、地権者にも商店街活動を理解してもらうための会議を全国に先駆けて設置している。

(3)(財)日本ショッピングセンタ−協会への加盟
商店街の経営をさらに向上させ、SCの経営手法を取り入れるために、日本SC協会に加盟している。今後、SCのノウハウを活用して商店街の活性化・リニューアルを図ろうとしている。

バリアフリーでお年寄りにやさしい街づくり 島根県松江市 松江天神町商店街

高齢化社会を迎え、認知症対策の「おかげ天神」、交流館「いっぷく亭」、段差のない「バリアフリー街路」など「お年寄りにやさしいまちづくり」を実現。

松江市は、古代出雲文化の中心地であり、歴史的な背景を持つ観光地が多数存在。風光明媚な土地柄により京都、奈良と並ぶ国際文化観光都市である。

松江市の中心市街地は、昭和50年代後半から郊外店舗や住宅団地の立地が相次ぎ、近年でもその傾向が続いている。

かつて水運の船着き場があり、白潟天満宮の門前町として賑わっていた松江天神町商店街においても活力の低下が進み、平成7年には天神町周辺では、高齢化率が28%に達していた。

そこで、「全国に先駆けて高齢者の方の住み良いモデル地区にしよう。」という当時の松江市長や商店街関係者の発想に基づき、平成11年2月頃から官民が一体となって商店街の活性化方策を検討。平成11年5月に視察に行った「東京巣鴨のとげ抜き地蔵」を例に高齢者が出かける理由や口実は、「買い物」よりも「お墓参り」や神社・仏閣への「お参り」の方が出かけやすいことがわかり、白潟天満宮に認知症対策の神様「おかげ天神」を建立。高齢者向けの様々な事業を展開した。

この天神市は歩行者天国にして、(高齢者を対象とした商品群の)ワゴンセールやフリーマーケットを行い、大変なにぎわいとなっている。

(1)天神市の開催
おかげ天神の建立に合わせ天神様の縁日として「天神市」(毎月25日)をスタート。天神市の開催日には商店街の道路を歩行者天国にして、高齢者を対象とした商品群のワゴンセールやフリーマーケットを行っている。

(2)高齢者向け施設の設置
天神町商店街の中の空き店舗を2軒改装してふれあいプラザ「まめな館」、交流館「いっぷく亭」(バス停前)を松江市、社会福祉協議会と連携して設置。いつも老人ボランティアの人が必ず一人は留守番をしていて、一人で来られてもいつでも話し相手や湯茶の接待が出来る体制になっている。「いっぷく亭」の2階を松江市マッサージ協会と協力して、「マッサージルーム」を作るなど、充実が図られている。

(3)電線付設アーケード、バリアフリー街路の整備
平成17年6月、アーケードの屋根の部分の下に電線を収納するボックスを設けたアーケードを設置。電線地中化と比べ工期も短く、工期の長期化による顧客離れを回避し、コスト削減を実現。

さらに、車道を15センチメートルかさ上げし、歩道との段差を解消し、アーケードを歩く高齢者の安全性を確保している。

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。