JR駅内に展開する商業施設ecuteが好調 エキナカビジネス

百貨店をはじめとして苦戦する小売業が多い中、JR駅内に展開する商業施設ecuteが好調。駅利用者に向け新たな選択肢を提供することに成功したようだ。今回は「ecute(エキュート)」を運営するJR東日本ステーションリテイリングのエキナカビジネスに迫る。

2010年3月28日、「ecute東京」が登場したことにより、東京駅の人の流れに大きな変化が起こった。ecuteとは、株式会社JR東日本ステーションリテイリングが駅の改札の中に展開する商業施設のこと。ecute東京は、開業前から多くの話題を呼んでおり、登場を待ちわびる人も多くいた。そのため、客足は絶えず、中には長蛇の列を作る人気ショップもあるほど。「JR東日本グループでは、2001年に、駅を高度利用してもらおうと『ステーションルネッサンス』というテーマを掲げました。これは、駅を乗り換えだけの場所ではなく、人が集い楽しむ場所に変えようという取り組みです。2002年に上野駅の駅舎を活用した商業施設アトレ上野を皮切りに、2005年には改札内に『ecute大宮』、『ecute品川』を開業。

2010年3月にできた『ecute東京』でecuteは5店舗目になります」。そう語るのは、同社取締役で人財育成部を取り仕切る佐野氏。JR東日本グループの駅施設の利用者は、一日当たり1685万人程度だといわれている。そこで、新しいマーケットを開拓しているというわけだ。

現在5店舗あるecuteは、それぞれに異なるコンセプトを持つ。例えば、ecute東京のコンセプトは、「ニッポンRe-STANDARD」だ。東京駅には観光客や出張客が大勢集まるため、土産物売り場などは充実している。一方で、デイリーユーザーの要求を満たせていなかった。そこで、東京駅を人が集う街に変えようというJR東日本「Tokyo Station City」という開発プロジェクトとリンクさせ、日々の暮らしの中で日本の良さを振り返る場をつくったのである。「ecuteのコンセプトは、社員が駅に一昼夜立って、利用客をじっくり観察するなどの調査を行いながらつくります。

例えば、品川よりも東京の方が大きな旅行カバンを持っている人が多いとか、○○の買い物袋を持っている方が多いなど、細かいところに注意を払い、そこに潜んだニーズを探り出します」と佐野氏。そうして決定したコンセプトをもとに、徹底的にこだわって店舗づくりを行うという。話題性の高いショップを呼ぶわけではなく、コンセプトに合ったショップを全国で探すという方法だ。また、毎日使う駅だからこそ、例えば、各ecuteとも商材の入れ替えを2週間に一度は行うなどの目新しさを保つ努力も欠かさない。

編集後記
舞台は大宮、品川、立川…まだまだ続きます。駅を変える新しいエキナカビジネス。

ecute物語

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