「カーシェアリング」が急速に拡大中 ガリバーインターナショナル

若者の車離れが叫ばれるなか、「カーシェアリング」が急速に拡大中だ。そのなかで、中古車買い取り実績ナンバーワンのガリバーインターナショナルが、事業開始1年で急激に会員数を伸ばしている。その舞台裏と同社ならではの勝算を探った。

カーシェアリング、つまり1台の車を複数の人々で共有(シェア)するという、人と車の新しいつきあい方が身近になってきた。自家用車を所有する場合にかかる、保険代や駐車場代などの維持費もシェアするので、非常に経済的。排出ガスの少ないエコ・カーを利用するため環境にもやさしい。週末のショッピングモールへの往復、平日の子どもの送り迎えなど、不定期に短時間だけ車を利用する人に歓迎されている。使い方は簡単。事前にPCや携帯電話で予約を入れ、近所の駐車場(貸し出しステーション)から車を利用できる。月会費と利用時間料金は銀行口座から引き落とされるため、支払いや手続きの手間もない。

ガリバーは、このカーシェアリングサービスを2009年4月から開始。その後、レオパレス21と業務提携し、全国の同社物件に続々と導入している。ガリバーにとっては、貸し出しステーションとなる集合住宅の駐車場が、全国規模で必要だった。一方、レオパレス21は、賃貸価格値下げ競争の折、「家具付き車付き」という新たな付加価値の獲得を狙っていた。こうして、レオパレス物件の賃貸契約の際にカーシェアの説明もしてもらい、いわば自動的に会員数を拡大するしくみが誕生したのだ。すでに10年4月末で首都圏に500台近くを設置。カーシェアリングの事業規模としては国内最大級となる。

ガリバーは、リーマン・ショックを機に、このカーシェアリング事業に着手。不況による車離れの対抗策の一つとして、車を「売る」「買う」事業だけでなく、「シェアする」という新たな選択肢を打ち出した。カーシェアリング事業を取り仕切る河合氏は語る。「経済状態やライフスタイルの変化により、自家用車を持たない選択肢もありうる時代になりました。しかし、車のない生活に慣れてしまうのではなく、車を便利かつ快適に利用してほしい。そうすれば、状況が変わったときに、“買う”という選択肢も生まれるはず」。将来的には、中古車売買の顧客獲得も見込む。事業における勝算は、同社ならではの車の調達力にある。

多くが登録1年未満の車を利用し、排出ガスの少ないエコ・カーに厳選している。車両の入れ替えによる質の維持も低コストで行えるのが強みだ。現在、ガリバーには、不動産業を中心とした提携の話が舞い込んでくるという。「カーシェアリングというサービス自体が、黎明期(れいめいき)にあります。ユーザー自身がまだその価値に気づいていない段階で、私たちが失敗すれば定着しない可能性さえある。未知なサービスをつくっていく責任があります」と河合氏。

編集後記
若者の声をビジネスに変えてきた30歳の社会起業家、山本繁の挑戦記。

やりたいことがないヤツは社会起業家になれ

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