中小企業倒産の悲哀 (株)ヤマイチの倒産から学ぶ

6月18日に(株)ヤマイチ(東京都目黒区鷹番1-9-23、精密プレス加工、従業員75名)という会社が東京地裁へ民事再生手続開始を申し立てた。

負債総額は8億9,000万円であるが、内訳は銀行債務6億2,000万円、一般・その他債務9,000万円で残りは会長・社長からの借入金が1億2,000万円に上っており、関係者の話では会長と社長は全財産を会社へつぎ込み”丸裸”になってしまったそうである。

この会長(76)は高知県の出身で終戦後の混乱期に上京、プレス工場に勤務して技術を修得し東京オリンピックの昭和39年9月に東京都渋谷区において金型工場を個人創業。

同42年4月の法人化後は業容を拡大し、茨城県稲敷市に組立工場を有しキヤノングループよりの受注を中心にバブルピークの平成4年2月期には48億円の年商を上げるまでに成長してきた。

しかしながら、その後の不況の長期化とキヤノングループをはじめ得意先の大手メーカーが中国や東南アジアへ製造拠点を移したために業績不振を余儀なくされ、近年の業績は平成21年2月期の売上高15億円が同22年2月期には7億円程までに一気に半減し1億円以上の赤字に陥っていたもの。

創業者が自ら興した事業に命を賭すのは当然と言えば当然であるがSFCGのオーナー会長のように民事再生法申立前から418億円もの巨額の資産を隠匿して開き直る輩もいれば、東証マザーズ・エフオーアイのごとく社会を欺いて上場し倒産してあまたの投資家などへ被害をまき散らす詐欺師もいる。

粉飾決算を続けて銀行や仕入れ先をだまして倒産する企業など数知れない。その点、今回の(株)ヤマイチの倒産劇に関しては「やはり、坂本龍馬を生んだ土佐人らしさがある。多少の損害をこうむったが、オーナーをあまり責める気にはならない」との債権者の声もあるようだ。

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